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NPERC-J ビジョン

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 グローバル経済の中で強い経済的地位を日本が継続的に維持するには、最終エネルギー消費を抑制し、高いエネルギー自立性を伴う経済発展を目指すことが益々重要になります。日本では最終エネルギーに占める電力の比率(電力化率)は、現在の25%から今世紀の半ばには50%を超すと言われています。世界的にも経済発展に伴い電力需要は増加の一途です。再生可能エネルギーの導入拡大、高速鉄道などの社会インフラの拡充、自動車の電動化、電力による熱利用、情報トラフィックの爆発的増加など、電力化率を押上げるメガトレンドが世界的に起きています。大量の最終エネルギーを電力で賄う時代は、電力の有効利用に関わる新しいエレクトロニクス産業を社会に発展・普及させることが、環境保全と継続的経済発展の両立をさせるうえで、今まで以上に不可欠となります。

 こうした視点に立ち、新世代パワーエレクトロニクスの創生を目指す産学連携体として、一般社団法人NPERC-J を設立することになりました。NPERC-Jが実現をめざす、電力の有効利用に資する新世代パワーエレクトロニクスは、パワーエレクトロニクスを軸に電子材料、マイクロエレクトロニクスや情報通信技術を融合した新しいエレクトロニクスとそのシステム(新しいグリーンエレクトロニクスと呼びます)です。

研究開発分野

エネルギーインターネット

電気エネルギーの有効利用に加え再生可能エネルギー発電の大量導入技術、未利用エネルギーの利用技術等も視野に入れ、次世代電力ネットワークシステムの構築を目指します。

極限電力変換器

電力変換回路の構成部品である半導体・受動素子の設計限界を明らかにして,効率と体積が極限状態での電力変換回路の実現を目指します。

極限材料・デバイス

新世代パワーデバイスおよびその半導体材料に関して、性能指標だけではなく、ワット単価削減、ウエハまで含めた産業としてのサプライチェイン、その他の材料、実装技術などの周辺技術まで含めた次世代材料・デバイスの開発を目指します。

信頼性研究

高精度・高密度化された次世代パワーエレクトロニクス回路を対象として,計測技術,解析技術,信頼性の評価技術の標準化と共有化を確立することを目指します。